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佐藤繊維株式会社

従業員が自ら選んだ職種に自信を持って仕事に向き合い、長く活躍してもらいたい

佐藤繊維株式会社

活用テーマジョブ・カード活用

所在地山形県寒河江市元町1-19-1

業種製造業(紡績・繊維・アパレル)

設立昭和29年3月(創業:昭和7年8月)

従業員268名

導入の経緯

キャリアについて考える機会を「自分で探すもの」から「会社が提供するもの」に

 当社は、羊を育てて糸を紡ぐところから歩みを始めた創業約90年の紡績・ニットメーカーで、原料の調達から糸の開発・製造、アパレル衣料の製造・販売までを一貫体制で行う、総合ニットメーカーです。

 当社には県内外から多く、スキルの高い若手が入社しています。業務を覚えて土地の生活にも慣れたと思われる頃に県外の実家に戻られるケースがあり、従業員にいかにモチベーション高く、前向きに仕事をしてもらうかは大きなテーマでした。しかし、これまで当社ではキャリアに関する学びは自分で探して自分で受けるものという考え方が強く、社内で実施する研修も会社が企画した業務内容に関するものが中心で、従業員に寄り添っているとはいえない状況でした。

 そんな中、山形キャリア形成・リスキリング支援センターから、従業員のキャリア形成を支援する他社の取組事例を聞き、キャリアを考える場を会社が従業員に提供する必要性を強く認識しました。山形支援センターにお願いしキャリアセミナーを実施してもらう検討を始めましたが、従業員の役に立つのか、現場の負担にならないかという不安もあったため、まずは手始めに少人数で実施し、参加者の反応を確認した上で、より多くの従業員に広げるか判断することにしました。

取組内容と効果

若手を対象としたキャリア支援が、今の仕事や今後のキャリアに前向きな姿勢を生む

 1回目は総務部メンバーを中心とした7名を対象に、キャリアセミナーとキャリアコンサルティングを実施しました。

 セミナーは集合形式で実施しました。その時々の主な出来事とその満足度を曲線でつなげる「ライフラインチャート」を使い、これまでの職業人生を振り返ることで、自分の価値観や強みを確認しました。その上で、ジョブ・カードを活用しながら今後のキャリアプランについて考えました。

 セミナー後には、作成したジョブ・カードを基にキャリアコンサルティングを実施しました。専門家であるキャリアコンサルタントが丁寧に話を聞いてくれたおかげで、これまでキャリアと向き合う機会がなかった参加者は安心して思いを言葉にしながら考えを整理できたようで、「今後やりたいことや将来めざしたい姿、そのために今やるべきことが見えてきたので、参加して良かった」という声が上がりました。

 また、「考えが変わった数年後に同じようにキャリアコンサルティングの機会があれば受けたい」という参加者がいて、キャリアを継続的に見つめようとする意欲の高まりを感じました。

 1回目の実施により、キャリア形成を考える機会としての効果を実感するとともに、運営面でも支障がないことを確認できたため、2回目は若手社員10名、3回目は係長クラスまでの若手役職者7名を対象として実施しました。対象を若手に絞ったのは、できるだけ若手に様々な挑戦の機会をつくることで、長期的な人材育成と従業員の定着につなげたいと考えたためです。なお、3回目の若手役職者向けには、リーダーとして求められる役割との向き合い方や、メンバーから信頼される行動といったテーマについて、本人のキャリアと関連付けて考える時間を設けました。

 参加者からは「今後どうしていきたいか具体的になった」「いま大事にしたいことの優先順位が明確になった」という声が上がりました。

 また、今回の取組後に資格取得を目指す姿が見られるなど、リスキリングに対する意識が変わった若手役職者がいました。「これまでは指示された業務を遂行する立場でしたが、現在は自ら主体的に業務を進める立場となったため、そのギャップに悩んでいたのですが、キャリアセミナーとキャリアコンサルティングで悩みを言葉にした後、ではどう動けば良いかを整理すると、自分の役割を認識して責任感を持って業務にあたろうと思えるようになった」と本人が話してくれました。

 このように、若手の従業員が今後のキャリアや今の仕事に対して前向きな姿勢を見せてくれたことから、会社が従業員にキャリアを考える機会を提供する重要性を実感しました。

今後の取組

キャリア支援の対象を広げて、従業員一人ひとりが力を発揮し続けられる会社に

 今後は民間のキャリアコンサルタントと連携して、自社の新入社員研修メニューに総務担当者によるキャリアセミナーを組み込むなど、キャリア研修とキャリアコンサルティングをセットで実施したいと考えています。まずは今回参加していない若手の従業員が全員一巡するまで行い、その後は現場の中心を担う中堅層や管理職にも対象を広げることを検討しています。

 ものづくりを生業とする当社には様々な工程があり、職種があります。これまでは従業員が就きたい工程や職種、希望する勤務シフト等を個別面談でヒアリングしてきましたが、今回の取組を通じて、長期的にキャリアを考える場にはなっていなかったように思います。この個別面談に加えて、キャリアコンサルティングで従業員が定期的にキャリアと向き合う機会を設け、自分の方向性や成長を確認してもらうことで、自ら選んだ職種に自信を持って仕事に向き合い、これからも当社で長く活躍し続けてもらいたいと考えています。従業員一人ひとりに寄り添ってキャリアの希望や状況を丁寧に確認することで、一人ひとりが描くキャリアを実現できる会社を目指していきます。

活用事例

社会福祉法人峰陽会 あずま保育園
幸洋汽船株式会社

人材育成と組織づくりで、乗組員一人ひとりの人生を豊かにしたい

萩原工業株式会社
株式会社コヤマ・システム

セルフ・キャリアドックを起点に、従業員が自分の将来像を描いて実現できるようキャリアパスの明確化を進める

株式会社メタルテック

社員一人ひとりが将来を描ける仕組みづくりとキャリア支援

株式会社クリオネ
日幸ライト工業株式会社

キャリア形成支援を「人を育てる組織文化」へつなげるセルフ・キャリアドックの取組み

一般財団法人 札幌市スポーツ協会

職務制度の変更をきっかけに、職員が最大限の力を発揮できるキャリア形成を推進

株式会社 安藤・間

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