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株式会社コヤマ・システム

セルフ・キャリアドックを起点に、従業員が自分の将来像を描いて実現できるようキャリアパスの明確化を進める

株式会社コヤマ・システム

活用テーマセルフ・キャリアドック

所在地香川県高松市林町2545番地3

業種情報通信業

設立平成元年11月

従業員22名

導入の経緯

従業員が会社における自分の将来像を描きにくい状況を変えたい

 当社は、製造業向けのソフトウェア開発を主な事業としています。製造ラインの画像検査や工場制御に関わる組込みソフトなど、ものづくりの現場を支えるシステム開発を強みとしており、自社ソフトウェアの開発、カメラとソフトウェアを組み合わせた自社製品の製造、DX支援サブスクリプションに代表される自社サービスの三本柱で事業を展開しています。

 これまで、社員が入社してから中堅、ベテランへと成長していく中でどのような道筋があるのか、キャリアパスを十分に示すことができずに、一人ひとりが我流で道を切り開く状況になっていました。そのためか、新卒の若手がこの会社でどんな将来像を描けるのかをイメージしづらくて離職につながったり、中堅層が途中で退職してしまう、という課題がありました。

 ここ10年ほどで、社員の意識が「頑張るのが当たり前」という価値観から、仕事のやりがいや社会貢献の重視へと変化してきたと感じています。ただ、経営方針書には毎年のようにキャリアパスの明確化と人事評価制度の見直しを掲げてきたものの、なかなか実行まで至らない状況も続いていました。

 そのような中、令和7年3月に開催された就職イベント「かがわーくフェア」に出展した際、キャリア形成・リスキリング推進事業の説明を受けました。キャリアコンサルティングやセルフ・キャリアドックの導入支援について知り、キャリアパスや将来設計を見える化できる良い機会になるものと直感し、迷わず導入を決めました。

取組内容と効果

全社員22名へのセルフ・キャリアドックと評価制度見直しへの波及

 今回、セルフ・キャリアドック導入のための支援を受け、全社員22名(管理職5名、一般社員17名)を対象にセミナー等の取組を実施しました。まず、ガイダンスセミナーでセルフ・キャリアドックの目的を説明した後、ライフラインチャート作成などの自己理解ワークに取り組んでもらいました。

 最も印象的だったのは、参加者の姿勢です。この種の研修は面倒と感じる人が一定数いてもおかしくないと思っていましたが、実際には、自分の過去の経験を振り返って今後のキャリアや人生を考えるワークに対して、全員が真剣に取り組んでいました。また、厚生労働省のジョブ・カード作成サイト「マイジョブ・カード」などのオンラインツールを積極的に活用する社員もたくさん見られました。

 キャリアコンサルティングでは、第三者であるキャリアコンサルタントが守秘義務のもとで個別面談を担当してくださったことで、社員は安心して本音を話せていたようです。アンケート結果では「また定期的に受けたい」という声が多く、自分のキャリアやライフプランを落ち着いて考える時間を得られたことへの満足感がうかがえました。普段は業務に追われて立ち止まれない中で、仕事だけでなくプライベートやお金のことも含めて、これからどう生きたいかを整理し内省する貴重な機会になったようです。

 また、セルフ・キャリアドック導入支援をきっかけに、当社独自の人事評価制度の導入が本格的にスタートしました。これまでは明確な評価基準を十分に整備しておらず、上司の裁量に依存する部分が大きかったため、評価にばらつきが出やすい状態でした。さらに、業務に必要な技術・能力が不明確なために特定の社員に仕事が集中し、属人化が進んでいました。そこで、業務に必要な技術・能力を明確にすることで適切な評価を可能にするとともに、業務を引き継ぎやすいようにして、組織全体で業務をカバーできる多能工化を進めています。今回、社員から「成果主義一辺倒ではなく、努力も評価してほしい」という声が上がったこともあり、結果だけを見て点数をつけるのではなく、何を目指し、どう取り組んだかを丁寧に評価する項目や、面談シートの再構成に着手しています。

今後の取組

多様なキャリアパスの整備と、学びや対話を支える環境づくり

 今後の人材育成とキャリア形成に向けて、大きく三つの方向性で取組を進めていきます。

 一つ目は、多様なキャリアパスの整備です。これまでは、入社後に仕事を覚え、リーダー、課長、部長という管理職のラインが中心でした。しかし、すべての人が管理職を目指すわけではなく、技術を極めたい人、設計やデザインに進みたい人など、さまざまな将来像があります。今回の取組を通じて一人ひとりの希望が見えてきたので、管理職ルート一本ではなく複数のキャリアルートを会社として用意し、社内で活躍の場と評価の軸を広げていきたいと考えています。

 二つ目は、リスキリングと学びの環境づくりです。社内で学べるクラウド型の教育サービスを導入し、技術や資格に関する多様なコンテンツを社員が必要な時に学べるようにします。環境を用意するだけでは学びが進まないため、勉強会の開催や、一緒に資格取得に挑戦する機会づくりなど、みんなで学ぶ雰囲気づくりも重視します。取得した資格が手当や業務選択にもつながるよう、インセンティブ設計も検討していきます。

 三つ目は、面談力とコミュニケーションの強化です。現在、面談者への教育が十分ではなく、評価のつけ方に迷う管理職も多いため、面談者向け研修やリーダー研修、管理者研修の導入を検討しています。また、コミュニケーションが苦手な社員がいる中で、仕方ないとあきらめるのではなく、当社の企業理念「心に響く仕事をしよう」「作りやすいソフトよりも、使いやすいソフト作りを目指す」とはどういうことか、自分に何ができるか、これから何をしていきたいか部署横断でざっくばらんに語り合う月1回の勉強会等を通じて、社内のコミュニケーションを活性化していきます。

 セルフ・キャリアドックの導入を起点に、社員一人ひとりが描く自分の将来像を実現できるよう支援し、会社と社員がウィンウィンの関係で成長していけるように取り組んでいきたいと思います。

活用事例

株式会社メタルテック

社員一人ひとりが将来を描ける仕組みづくりとキャリア支援

株式会社クリオネ

キャリアについて考え、書き、話す機会を提供して社員の成長を支援

日幸ライト工業株式会社

キャリア形成支援を「人を育てる組織文化」へつなげるセルフ・キャリアドックの取組み

一般財団法人 札幌市スポーツ協会

職務制度の変更をきっかけに、職員が最大限の力を発揮できるキャリア形成を推進

株式会社 安藤・間
日工株式会社

多様な人材のキャリア形成に寄り添いながら、全社員が成長と可能性を実感できる機会を創出

日産トレーデイング株式会社
株式会社 井上組

階層別キャリアセミナーの実施で社員の成長意欲を促し、体系的な育成プランの策定へ

たんぽぽ薬局株式会社

人材確保と定着促進を目指し、段階的にセルフ・キャリアドックを展開。キャリアを前向きに考え、安心して働き続けられる環境へ

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