株式会社メタルテック
社員一人ひとりが将来を描ける仕組みづくりとキャリア支援
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地愛知県小牧市村中1418
業種製造業
設立平成16年10月
従業員656名
導入の経緯
入社5年ごとの節目を活かし、長期的な成長を支える仕組みづくり
当社は愛知県小牧市に本社を置き、自動車部品の製造をはじめ、各種金型・治具の設計・製造を行っています。「社員の成長が企業の成長につながる」という方針のもと、人材育成に力を入れています。
令和6年度より、社員が長期にわたって成長し続けられる仕組みづくりを目指し、教育体系の整備や入社後3年間の育成に加え、入社から5年ごとにキャリア面談を計画していました。ただ、キャリア面談をどのタイミングで、どのように進めていくかは社内の知見だけでは判断が難しく、模索している状況でした。
そのような中で、大学生向け就職活動イベントに出展した際に、キャリア形成・リスキリング推進事業のチラシを目にしました。セルフ・キャリアドック導入支援の内容を知り、「社員一人ひとりが自分のキャリアを見つめ直し、将来を考えるきっかけをつくりたい」「階層ごとの悩みや課題を把握し、今後の人材育成や教育計画に活かしたい」という当社の考えと一致したことから、本事業を活用することに決めました。
取組内容と効果
自身のキャリアを見つめ直し、組織の課題を把握するきっかけに
令和6年度は、セルフ・キャリアドックを本格導入するための土台づくりと位置付け、若手・中堅・管理職を対象に、入社から5年ごとに計画しているキャリア面談に合わせて、本事業を活用しました。名古屋事業所48名、岡山事業所37名を対象に、キャリアセミナーを2回に分けて開催し、その後、全員にキャリアコンサルティングを実施しました。
キャリアセミナーでは、参加者はこれまでの自身の歩みを振り返り、仕事や生活を通じて大切にしてきたこと、自分の強みや価値観を整理しました。ジョブ・カードの作成を通じて、今後取り組みたいことの方向性や具体的な目標を言語化し、自身のキャリアを見える形にすることを重視しました。続くキャリアコンサルティングでは、一人ひとりが抱える不安や悩みを話してもらい、今後のキャリアについてキャリアコンサルタントと一緒に考える場としました。
キャリアコンサルティングを実施したことで、社員が安心して相談できる場を提供できたことが大きな変化でした。「普段は上司や同僚には話しにくい悩みを安心して話せた」という感想も多く、仕事や家庭、将来の不安を客観的に整理することで、気持ちが軽くなったと話す社員もいました。
また、これまで把握しきれていなかった社員の声や課題が明らかになったことも大きな成果のひとつです。次世代育成やマネジメントへの不安、ワークライフバランス、子育て・介護と仕事の両立、再雇用時の条件面への心配など、多様な課題が可視化され、今後の人材育成や働き方の改善を考える上で、多くのヒントを得ることができました。
従業員からは、「自分のキャリアを振り返る良い機会になった」「今後取り組む具体的な目標が明確になった」「自分に求められている役割が理解できた」といった声が寄せられました。面談後には、自ら設定した目標をもとに、日常業務の進め方やスキルアップの方法を見直す社員も出てきています。
一方で、「会社の方向性をもっと示してほしい」「キャリア面談は強制ではなく選択制にしてほしい」といった意見もありました。これらの声は、今後の運用を改善するうえで重要な示唆となっています。
令和7年度は、入社から5年ごとの社員を対象にしたキャリア面談を希望制に変更し、外部のキャリアコンサルタントによる面談を実施しました。名古屋事業所では対象16名のうち9名、岡山事業所では対象18名のうち1名が参加しました。前年度に参加した社員の口コミをきっかけにキャリア面談を希望した社員もおり、取組が少しずつ社内に浸透し始めていると感じています。
これらの取組は、社員にとって、自分を見つめ直し、これからを考えるための大切な時間になっており、継続することでより多くの社員の前向きな行動につながっていくと期待しています。
今後の取組
ミドル・シニア層や管理職への展開と、自律的なキャリア形成文化の定着に向けて
今後は、入社5年ごとのキャリア面談の継続実施の他に、今回のセルフ・キャリアドック導入支援の中で今後の対応策としてキャリアコンサルタントから提案された、エンゲージメント向上とセカンドキャリア支援のための検討をさらに進めていきます。
令和8年度は、本事業のミドル・シニアいきいきキャリアプラン塾を活用し、ミドル層やシニア層の社員を対象に、これからの働き方や役割を考える機会を設ける予定です。
また、管理職の多くが課題としていた次世代育成やマネジメントへの不安に対しても、研修の準備を進めています。部下との対話の仕方やキャリア支援の関わり方を段階的に学べる機会をつくりたいと考えています。
当社が経営において最も大切にしているのは「人」です。
キャリア研修やキャリアコンサルティングの機会を全社員へ一律に提供する方法もあります。しかし、私たちが理想とするのは、やらされ感のある状態ではなく、社員一人ひとりが自らキャリア形成やキャリア自律に取り組める状態です。
多くの社員は真面目に仕事へ取り組んでおり、誰もが大切な存在です。一見「ヤンチャ」なタイプの社員もいますが、信頼して仕事を任せることで、いざ困った時に最も協力的で会社を助けてくれる頼もしい存在です。現時点では、自主的にキャリア形成に取り組む社員は全体の一部にとどまっていますが、5年後、10年後には、多くの社員が当たり前のようにキャリア形成の仕組みを活用している状態を目指し、一人ひとりに合う方法と順序で、丁寧に支援していきたいと考えています。
今後も、キャリア形成・リスキリング推進事業の支援を活用しながら、社員一人ひとりが将来を前向きに描ける環境づくりを進め、組織全体の活力向上につなげていきます。
