株式会社北海道ダイケン

コミュニケーションの活性化を目的に始まったセルフ・キャリアドックが、組織全体を前向きに

株式会社北海道ダイケン

活用テーマセルフ・キャリアドック

所在地北海道札幌市中央区北1条西2丁目1番地 札幌時計台ビル

業種ビルメンテナンス業

設立昭和62年7月

従業員530名(正規職員41名、非正規職員489名)

試行導入の経緯

キャリアの目標を持つことで、会社への帰属意識を高めてもらいたい

 当社は、ビルメンテナンス業として、建物の清掃・保守・管理・警備業務を行っています。従業員数は約500名ですが、本社常勤者は役員を含め12名のみで、その他の従業員は現場への直行直帰が基本となっています。このため、従業員同士のコミュニケーションが希薄で、業務やキャリアに関する不安や悩みを共有しにくい状況が生じているのではないかと懸念していました。

 パート従業員やシニア層なども含めた、様々な世代や雇用形態の従業員の心身の健康面も気にかけながら、安定した現場運営をすることが求められる中核的人材として管理責任者がいます。しかしながら、中核的な役割を果たす管理責任者自身から「会社への帰属意識を持ちにくい。」という声が上がっており、人材定着の観点から、組織として問題意識を持っていました。その改善策を検討する中で北海道キャリア形成・リスキリング支援センターの説明会に参加したところ、講師より「キャリアコンサルティングを通じて自分のキャリアを振り返り、自己理解を深めることで、仕事に関する目標意識の醸成や働く意欲の向上につながることがある。また、その結果として帰属意識の醸成にもつながる可能性もある。」という説明を受け、この説明がまさに当社の問題意識に合致していたことから、まず本社の幹部職員5名がキャリアコンサルティングを受けてみることにしました。その結果、自己理解を深めることは当社の抱える問題の解決に資するという確信を得たことから、社内でキャリアの振り返りができる仕組みを作っていきたいと考え、北海道支援センターよりセルフ・キャリアドックの導入支援を受けることに決めました。

取組内容と効果

潜在していた従業員の前向きな考えが引き出され、学びのモチベーションも上がった

 当社では、まずは、中核的人材である管理責任者27名を対象に、セルフ・キャリアドックの導入ガイダンスセミナーとキャリアコンサルティングを実施しました。実施にあたっては、開始時間を夕方以降に設定するなど管理責任者が参加しやすい環境を整備しました。

 セミナーでは、最初に、セルフ・キャリアドックの目的と、「外的キャリア」と「内的キャリア」の考え方についての解説がありました。役職や経歴といった「外的キャリア」だけでなく、「自分は何にやりがいを感じるのか。」といった「仕事のやりがい」や「自分はなぜこの仕事を続けているのか。」といった「仕事の動機」等の「内的キャリア」を明確にすることが、キャリア形成の土台になるという内容でした。その後、ジョブ・カードを活用して、業務経験の振り返りと自己理解を深めるワークを行いました。

また、セミナー内で日常的に接点の少ない管理責任者同士がグループで意見交換をする場を設けたところ、「自分と似た悩みを抱えている人がいると分かり、安心した。」、「他の現場の工夫を知ることができた。」といった声があり、管理責任者が抱えている問題解決につながる機会にもなりました。

 さらに、キャリアコンサルティングでは、セミナーで作成したジョブ・カードをもとに、自身の経験や強み、今後チャレンジしたいことなどを言語化しました。当初、会社としては、管理責任者の帰属意識やモチベーションの低下を懸念していましたが、キャリアコンサルタントからの報告では、管理責任者たちは「より良い現場をつくりたい。」という意欲を持ちながらも「どう行動に移せばよいか分からない。」という、帰属意識を持つが故の悩みを抱えていたことが明らかになりました。

 そして、今回の取組により、自分の役割や今後担いたい仕事が明確になったことで行動すべきことが分かり、「ビルメンテナンス関連の資格を取得したい。」、「専門性を高めて現場運営にもっと貢献したい。」と言った声が上がり、学び直しへの意欲の高まりという副次的な効果も見られました。更に、現場管理者より役員に対して「現場で必要なスキルの習得のための研修を実施して欲しい。」という主体的な働きかけがあり、実際に研修を実施することにもなりました。今回の取り組みを通じて管理責任者の前向きな姿勢を把握できたことは、今後の制度設計や従業員のキャリア形成支援策の検討にあたり有益な示唆となりました。

今後の取組

持続可能なセルフ・キャリアドックの仕組み化と人事・評価制度の整備で活力ある職場へ

 今回の取組を通じて、従業員がキャリアコンサルティングを受けることで、自身の経験や強み、業務の悩み等を言語化できたことで自身の希望や課題等を自覚できるようになり、その結果として資格取得に向けた行動化や前向きな気持ちの醸成にもつながることを実感しました。

 今後はこの意識改革を継続していくために、外部のキャリアコンサルタントの協力も得ながら、まずは希望者を対象にセミナーとキャリアコンサルティングを実施するなど、無理なく継続できるセルフ・キャリアドックの仕組みを段階的に構築していきたいと考えています。

 さらに、今回の取組で把握した従業員の声や気づきを踏まえ、人事制度や評価制度の見直しにも着手しました。これは、キャリア形成を支援する環境を整備するには、評価や処遇、資格取得支援などの制度面での後押しが不可欠であると判断したためです。現在は外部の専門家の力も借りながら、人事制度の構築プロジェクトを進めており、今後はセルフ・キャリアドックでのキャリアの振り返りと、評価や育成の仕組みとの連携を図ることを目指しています。

 これらの取組により現場の活性化を図り、「この会社で働いてよかった。」と感じられる職場づくりを推進していきます。

活用事例

社会福祉法人大洲育成園
社会福祉法人大洲育成園

セルフ・キャリアドックの導入で、職員の意識改革と組織風土に改善を促し、より働きがいのある職場へ

株式会社フレンド商会
株式会社フレンド商会

キャリア形成支援で店長層の学びと挑戦を後押し

ケイミュー株式会社 北九州工場
ケイミュー株式会社 北九州工場

キャリア形成支援を強化してエンゲージメントの向上、組織活性化へ

社会福祉法人桃郷
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職員が仕事の価値と職場の魅力を再認識、好循環による職場環境の改善で若手職員が定着

三重テレビ放送株式会社
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個々の強みや価値観を探究し、地域に必要とされ続ける企業へ

株式会社鈴廣蒲鉾本店
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部長を中心に各階層で「キャリア自律制度」を整備。個人の成長と組織活性化の両立を目指す

株式会社ルピシア
株式会社ルピシア

事業規模の拡大とともに高まる、キャリア形成支援の取り組みとしてキャリアコンサルティングを実施

株式会社ユーミック
株式会社ユーミック

継続してきた人材育成の取り組みを、セルフ・キャリアドックで次の段階へ

株式会社都市開発設計
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若手のキャリアを後押しし会社の魅力を高める

株式会社テレビ和歌山
株式会社テレビ和歌山

キャリアの振り返りと見直しを通じて、世代ごとの人事課題に向き合う

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