株式会社ユーミック

継続してきた人材育成の取り組みを、セルフ・キャリアドックで次の段階へ

株式会社ユーミック

活用テーマセルフ・キャリアドック

所在地香川県高松市新田町甲91-1

業種金属製品製造業

設立昭和42年

従業員56名

試行導入の経緯

30年超にわたる人材育成の取り組みをより実効性のある仕組みへ

 当社は香川県で、硬質クロムめっきをはじめとする金属表面処理や研削・研磨加工を手掛ける金属製品製造業の事業者です。高松工芸高等学校とのインターンシップや、新卒・中途採用の継続的な実施により、比較的バランスのよい年齢構成を維持してきました。勤続40年以上の社員も複数在籍しており、「採用」と「定着」の面では一定の成果を上げていると考えています。

 一方で、人材育成・キャリア支援の体系的な制度の整備については課題感がありました。当社では「明るい職場環境」を社訓に掲げ、人材育成担当者がメンタルヘルスや傾聴も学びながら、18年間にわたり年2回の育成面談を継続してきました。

 また、役員・次課長・監督職などのメンバーによる「カイゼン事務局」を中心に、職場環境改善・人材育成に関する取組や研修を企画・推進するなど、社員の声を聞き、人材を育てる仕組みづくりに30年超にわたり取り組んできました。しかしながら、育成の道筋が十分に体系化されておらず、場当たり的な取組になっており、なかでも特に役職者のマネジメント力が育っていないことに課題を感じる場面がありました。役職者が自身で業務を抱え込んでしまい、結果として部下への指導も十分に行えていないケースが見受けられ、その対応策を模索していました。

 そうした中、香川キャリア形成・リスキリング支援センターの担当者の訪問があり、現状を相談すると、「キャリアを定期的に振り返ることで役職者も自身の役割を明確にすることができ、それが部下の育成にもつながる。」と提案がありました。そこで、専務(当時)や係長とスタッフがキャリアセミナーとキャリアコンサルティングを受けてみたところ、第三者による客観的な視点を取り入れられるキャリア形成支援の取組の有効性を実感しつつも、「転職に繋がってしまうのではないか」という懸念もあり、制度化して継続することについてはしばらく保留となっていました。しかし、人事労務担当役員が後継者に交代といった経営の節目を迎えたタイミングで、「社員のキャリア形成を支援し、社員が日々成長意欲を持ち仕事に取り組める環境を整備することこそ、転職を防ぐことにつながる。」という思いや「次世代のために、自社の人材育成の仕組みを再度体系化したい。」という思いが強くなり、セルフ・キャリアドックの導入支援を受けることを決めました。

取組内容と効果

ジョブ・カードの作成と傾聴の習得を通じて、自己理解を促進

 今回は、役員層・管理職層・リーダー層10名で結成されている「カイゼン事務局」のメンバーを対象に、セルフ・キャリアドック導入のガイダンスセミナーとキャリアコンサルティグを実施しました。

 これまで社内で続けてきた育成面談は、主に評価や業務課題の共有が中心でした。今回のセルフ・キャリアドックにおいて実施するキャリアコンサルティングは、従来から実施していた育成面談との位置づけを明確に切り分け、「過去の経験と強みを社員一人ひとりが言語化し、今後のキャリアを主体的に描く場」と位置付けたことがポイントです。対象者は、導入ガイダンスセミナーでそのような説明を受けた上で、ジョブ・カードを活用し、ライフラインチャートの作成などを通してこれまでのキャリアを振り返り、自身の価値観・特性・強みを見つけるワークを実施しました。その結果、受講後には「自分の強みは誰とでも話せること、周りを巻き込めることであることがわかった。」といった声や「過去を振り返ることで自身の価値観が目に見えてわかった。」といった声が聞かれました。

 セミナー後に実施したキャリアコンサルティングでは、仕事上の悩みや組織から期待されている役割に関する認識、そして今後の方向性について受講者とキャリアコンサルタントが対話しました。その結果、面談後には、「会社から必要とされていることに気づき、仕事にやりがいを感じるようになった。会社からの期待に応えられるよう、さらに専門性の向上に向けて取り組んでいきたい。」といった前向きな声が聞かれました。また、管理職からは、「自分のスキルを部下に教えることの重要性に気がついた。」、「部下との関わり方や将来の組織づくりを考えるきっかけになった。」との声がありました。取組後、管理職からの要望もあり、ポリテクセンター香川の「生産性向上支援プログラム」の受講を当社の事業内職業能力開発計画に織り込みました。また、当社では従来より、社員のスキル向上のため、電気めっきの技能検定の受検を推奨していますが、受検に躊躇する若年層に対し、管理職が動機付けを行う姿が見られるようになりました。そのほか、民間のオンライン型職能開発セミナーにも、部門に拘らず積極的なエントリーが見られるようになりました。モラールサーベイでも、「学びたい・学び直したい」という項目のスコアが顕著に高い傾向が見られ、管理職が部下の育成や組織としての学び・学び直しの推進に積極的になったことで、全社的に学びの気運が高まっていることが確認できました。

 「カイゼン事務局」メンバーそれぞれが、セミナーやキャリアコンサルティングを受けることは、自分のキャリアを主体的に描けるようになることを通じて、自身の役職者としての役割を認識し、マネジメント力を向上させていくことに有効であると認識しました。

今後の取組

新たに設置した社内キャリア相談窓口を起点に、全社的な人材成長支援へ「キャリアとは人生そのもの」

 今回の支援を通じて、人材育成の取組を、場当たり的なものではなく、継続的・体系的に実施していくためには、役職者がマネジメント力を向上させて、部下のキャリア支援を行えるようになる必要があるという課題が明確になりました。その解決に向けて、当社ではセルフ・キャリアドックを本格導入することとしました。導入に向けた準備として社員のキャリアを支援する新たな組織として「ユーミック・キャリアセンター(UCC)」を立ち上げました。

 UCCは、「全社員がいつでもキャリアに関する相談を受けられる窓口」を目指しており、「社員が相談に来るのを待つだけではなく、こちらから話しやすいきっかけをつくる」という姿勢を大切にしています。その取り組みの一つとして、所長が、社員の状況を認識している役職者一人ひとりと月1回の個別面談を行い、マネジメントに関する課題等を聞き取っています。また、従来から行ってきた月1回の小集団活動(グループミーティング)の場において、役員が現場の社員に直接「何か困ったことはないですか」と声をかけるようにしたことで、現場の声をすくい上げられるようになりました。こうした対話の中で見えてきたテーマについては、UCCで個別相談を実施し、必要に応じて経営層へ改善を働きかけるなど、状況に応じた対応を行っています 。

 また、セルフ・キャリアドック導入支援の際に支援センターの担当者から受けた助言を踏まえ、今後は、従来の「半年に1回の育成面談」に加えて、より頻度の高い1on1を組み合わせることを計画しています。これまでの育成面談は評価面談の色合いが強くなってしまう面がありましたが、別途カジュアルな1on1を高い頻度で設けることで、上司が部下の日々の悩みや将来に関する不安を早期に把握できるようにしていきたいと考えています。「社員の主体性を尊重する」という育成方針に基づき、役職者への支援をベースとした体系的な人材育成制度が整えば、社員一人ひとりが自身の成長やキャリア形成に主体的に取り組む意欲も高まっていくと考えています。今後も「社員の自律的なキャリア形成を支える土壌づくり」を進めていきます。

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