オリンポス債権回収株式会社
セルフ・キャリアドックの試行導入で、事業の将来を担う若手社員の成長と活躍を促進

活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地北海道札幌市豊平区月寒中央通7丁目6番20号 JA月寒中央ビル
業種債権回収業
事業概要特定金銭債権の管理および回収
設立平成12年9月
資本金11億2150万円
従業員90名
試行導入の経緯
若手社員育成にセルフ・キャリアドックの試行導入を検討
会社の年代別構成が、創業を支えたベテラン層と若年層の二層構造になっており、中堅層が少ないことが特徴です。今後、会社が持続的に発展する体制を整えるために、この若手社員の世代ができるだけ早く一人前に育ってほしいと考えており、評価制度の整備や研修を進めておりました。
若手社員の担当業務は事務作業にウエイトを置いています。厳しい数値目標に追われることが少ない分、自分自身で将来を展望し、自身を客観視しながら自律的にキャリアについて考えることが重要となります。しかし、そのためのキャリアパスやスキルセット、評価制度といったハード面は整備しつつある一方、若手社員の個々の心情ややる気に働きかけ、動機付けを促すような施策はこれからという段階でした。
そうした中でセルフ・キャリアドックの紹介を受け、従業員のキャリア自律を促す仕組みとして若手社員育成の方向性や課題と合っていたため活用を決めました。
取組内容と効果
将来展望をイメージして、キャリア自律の促進に効果
若手社員を対象に、キャリア自律を促すためのガイダンスセミナーを開催することで、自身のキャリアと向き合い、内的・外的といったキャリアについての基本的な考え方や、キャリアを意識して職業生活を送る意味など、自身のキャリアを考える上で大切な要素について知る機会を設けました。若手社員にキャリア自律が重要なのだという納得性を持たせるとともに、自身の将来の展望をイメージさせることによって、現在の仕事がキャリアビジョンの実現に必要なプロセスであることを認識してもらうよう実施しました。
ガイダンスセミナー後に実施したキャリアコンサルティングでは対象者層が若手だったこともあり、それぞれが素直に自分自身を振り返ることが出来ました。ガイダンスセミナー時に作成したジョブ・カード様式1―1の「将来取り組みたい仕事や働き方等」の記載欄で記入した今後の目標について、各自がどのように取り組んでいくかを確認したようで、試行導入前より業務に前向きに取り組めている様子です。また、社外のキャリアコンサルタントと話すことで、社内で感じている漠然とした閉塞感や不安を第三者の助言から払拭することができたようです。今回の対象社員の所属長から面談後の社員たちの様子を聞き、個々の行動の変化を知ることができました。変化自体は小さな内容で、例えば「後輩にいつもより話しかけるようにする」「ネガティブな発言をしない」というようなものですが、若手のそういった変化が徐々に所属部署にも良い影響を与えています。
今後の取組
若手の成長が生き生き働く風土を醸成、組織全体の活性化へ相乗効果期待
若手社員のキャリア自律には、社員本人の意識づけの他に、キャリアパスの明示や職階ごとのロールモデルの可視化といった制度の整備が必要だと考えます。現在進めている制度面の整備を急ぐことに加え、今回キャリアコンサルティングを受けた全員が今後も受けたいとコメントしていることを踏まえ、試行したキャリアコンサルティングを仕組みとして整え、将来はベテラン層、中堅層に対しても実施することを検討しております。
まずは、今回のセルフ・キャリアドックの試行導入を機に、若手社員自身が成長した姿、ありたい姿を思い描きながら生き生きと働く風土を醸成できました。今後はキャリアコンサルティングの実施対象層を広げることで、若手社員のみならず、先輩社員や所属長に対しても良い影響を与えるとともに、組織の活性化やイノベーション、組織学習にもつながる可能性があり、個人の成長が組織の成長につながる相乗効果を期待します。