社会福祉法人二葉保育園
児童福祉に貢献する創立123年の歴史、次の100年も続く保育園・福祉事業を目指し、役員自らセルフ・キャリアドックを体感!
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地東京都新宿区
業種社会福祉事業
事業概要保育所の運営、児童養護施設の運営、乳児院の運営等
設立1900年(明治33年)
従業員275名(常勤)
貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください
・理念に基づく使命感の下、専門職としての力量と連携協働の強化
・地域公益と課題を常に意識し、ニーズに対応できる人材の育成
<経営理念>
キリスト教の「神の愛の実践」をめざし、すべての子どもが愛され、心身ともに健やかに育つことを願い、 特に困窮にある子どもたちが、わけ隔てなく、愛と理解と敬意を持って養育されるために活動します。子どもの個性を大切にし、子どもたちがかけがえのない人生を自らの力で獲得できるような養育を目標としています。
<人材育成方針>
理念に基づく使命感の下、専門職としての力量と協働連携を強化していく。
<求める人材像>
・多様化するニーズに応える専門力・組織力の強化に努める人材
・地域の公益と課題を常に意識し家庭福祉、社会福祉のニーズに敏感に対応する人材
セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください
・リーダー層以上の自身のミッションの確認・再認識
・モチベーション向上、専門力・組織力強化と組織の活性化
<試行導入の経緯>
創立123年と長く児童福祉に努めてまいりましたが、次の100年も存続し、子どもたちにより良い養育を届けることがさらなる使命と考えています。社会の様々なニーズに応えるため業務も多様化し、それに伴う専門的な教育研修は行ってきていますが、セルフ・キャリアドックを通し、特にリーダー層以上の職員が今後のキャリアプランを考えることで組織を活性化させたいと考え、導入しました。
<試行導入の目的>
・リーダー層以上のキャリアの振り返りを通じた自身のミッションの確認・再認識
・モチベーション向上と専門力・組織力強化への動機づけと組織の活性化
今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか
管理者、主任層を対象にキャリア研修を実施 キャリアコンサルティング面談で細やかにフォロー
<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
今回のセルフ・キャリアドック試行導入の取組については、東京キャリア形成サポートセンターに相談し、「まずは、管理者・中間管理者を対象とし、理解を深め、効果を体感することから始めてみては」とアドバイスをいただき、管理者、主任層を対象に試行導入しました。対象者には理事も含まれましたが、全員が同じ学びを通じ、今後、組織の活性化を図るまたとない機会とするために、同じキャリア研修を受け、キャリアコンサルティングでフォローしました。終了後、同センターからの細やかなフィードバックを通じて、福祉分野におけるキャリアパスの設定など今後の課題について貴重な情報・アドバイスを得ることができました。
取り組む上で工夫した点を教えてください
日常的なコミュニケーションの不足を考慮し、キャリアコンサルティングにおいて積極的な問いかけを実施
<取り組む上で工夫したこと>
普段から、「言わなくてもわかるだろう」という暗黙の了解を重んじる傾向があり、日常的に自分の思いなどを表現する機会が不足しておりました。そこで、今回の試行導入のキャリアコンサルティング面談では、自分自身の振り返りを深める問いかけをキャリアコンサルタントから投げかけてもらい、自分の思いを声に出すという取組を丁寧に進めました。当たり前のようにも見えますが、職員が自らの思いを声に出すことで、各自の自己効力感向上にもつながったようです。
今回の試行導入で、どのような効果がありましたか
職場におけるコミュニケーション上の問題点などが浮き彫りになり、職場環境改善につながった
<セルフ・キャリアドックの効果>
(従業員側)
「キャリア」について改めて意識するとともに自分を見つめ直し、話を聴いてもらうことで、人の話を聴くことの重要性等をより一層意識するようになりました。
(経営者側)
専門職同士だからこそ「言わなくてもわかるだろう」という思い込みにより、不十分なコミュニケーションを生んでいることが課題として見えたことは大きかったです。互いに交流し、理解しあうことがよりよい養育につながると再認識できたことも収穫です。
今後取り組みたいことを教えてください
職場におけるコミュニケーション不足の改善
キャリア形成について前向きに取り組める環境づくり
<セルフ・キャリアドックの法人内の本格導入に向けての取組>
・試行導入体験者の感想をシェアし、取組に対する理解を深める
・資質向上支援と連動した個別キャリア面談、女性職員エンパワーメント面談などを通じた、キャリア意識の醸成
<今後の課題と展望>
・多岐にわたる業務の洗い出しを行い、進む道を示すキャリアマップの設定
・ロールモデルとなる中間層の育成を通じ若年層の働きがいの醸成
・コミュニケーションの活性化のための研修実施などによる組織の活性化
・セルフ・キャリアドック本格導入のための基盤整備