株式会社吉光組
会社の持続的な成長のため、若手社員のモチベーションと定着率向上を目的とし
セルフ・キャリアドックを導入!
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地石川県小松市
業種建設業
事業概要土木・資源開発・建築・住宅
設立1971年3月
資本金3,000万円
従業員50名
貴社の人材育成ビジョン、育成方針は何ですか?
協調融和・創意工夫・積極進取をモットーに、社員一人ひとりのキャリア・パスを体系化し、社員の計画的なキャリアアップに努める
<経営理念>
私たちは建設という大きなもの創りを通して、人々の安全と安心を守り、
健康で豊かな社会の進歩発展に貢献します。
<人材育成方針>
協調融和・創意工夫・積極進取をモットーに、社員ひとりひとりのキャリア・パスを体系化し、社員の計画的なキャリアアップに努めています。
<求める人材像>
自らが先頭に立って汗をかき努力を積み重ねます。
皆が仲良くコミュニケーションを取り合い、助け合い、行動に責任を持ちます。
どんな事に対しても誠実に向き合い、一所懸命に考え、勇気をもって行動します。
セルフ・キャリアドックを導入した目的は何ですか?
・社内のコミュニケーションを円滑にし、多様化に対応したい
・会社の持続的な成長のため、若手社員のモチベーションと定着率の向上
<試行導入の経緯>
元々は土木事業を主業としてきましたが、近年は建築、資源開発部門が加わり3部門体制に事業内容を拡大しました。それに伴い、新卒や中途など多様な人材を採用してきましたが、同時に双方の円滑なコミュニケーションに課題が見られるようになってきました。石川キャリア形成・リスキリング支援センターの導入コンサルタントから、セルフ・キャリアドックによる組織活性化とその効果の説明を受け、試行導入を活用してみようと考えました。
<試行導入の目的>
若手社員の定着は、会社の持続的な成長を支える人材育成上の重要な課題のひとつと考えています。特に入社5年目以内の若手社員のモチベーションの維持・向上、そしてどの年代も定着率の向上を図ることを目的としています。
セルフ・キャリアドックの具体的な支援は何ですか?
・ジョブ・カード作成支援を行うガイダンスセミナーの実施
・入社5年目までの社員を対象にキャリアコンサルティングを実施
<育成上の課題>
社内の多様化が進む中、円滑なコミュニケーションが取れるよう、お互い配慮していましたが、業務拡大に伴い、現場間や部門間、経営陣と従業員、プロパー社員と中途採用、ベテランと若手など、職場環境に変化が生じ、今までのやり方ではスムーズには進まず、大きな壁に直面しているように見受けられました。また、会社組織が大きくなっていく中で、折に触れて社員一人ひとりに果たすべき役割、そして期待している役割を伝えてきましたが、一人ひとりの働きがいの向上、人材育成施策の充実が課題と考えていました。
<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
中途採用含む入社5年目までの社員を対象にキャリアコンサルティング面談を実施しました。事前のジョブ・カード作成支援セミナーで自身のキャリアを振り返り、面談前にジョブ・カードを各自記入してから面談を実施しました。
取組上の工夫したことは何ですか?
・管理職自らキャリアコンサルティングを体験し、不安を解消へ
・遠隔地対応や天候起因の日程変更に臨機応変に対応
<取り組む上で工夫したこと>
社員が遠方も含め、各現場に分散しており、天候による工事進捗の遅れ等により円滑に受講できない恐れもあったため、比較的臨機応変に対応できる現場社員と困難な社員を分け、管理職も含めたスケジューリングをした事で予定通り完了することが出来ました。
<取り組む上で苦労したこと>
セルフ・キャリアドックを導入するにあたり当初は、何らかの評価をされるのではないか等従業員は身構えていました。そのため、管理職自らジョブ・カードを作成し、キャリアコンサルティングを体験することで、従業員の不安を取り除くよう心掛けました。
セルフ・キャリアドックの効果は何ですか?
・今後のキャリア形成の方向性が明確になり、資格取得へ動き出す者も
・従業員も多様化する中、より強い組織への期待が高まる
■従業員の声 - 面談後のアンケートでは「自身のキャリアの振り返りができる」、「今後のキャリア・プランを考えるきっかけになる」「社内における自分の役割が明確になった」といった意見が上がり、キャリアコンサルティングに満足しているようです。また、今後も継続してキャリアコンサルティングを受けてキャリア形成を考えていきたいとの意見もありました。
■経営者の声 - 入社1~5年目までの従業員を対象に行いましたが、どの社員も業務に対するモチベーションが向上したようです。以前から会社としても資格取得の支援をしていましたが、キャリアコンサルティングをきっかけに資格取得に向けて新たに動き出す社員もおり、今後もバックアップを強化していきます。何事にも「強い」組織にしたいという願いがあり、セルフ・キャリアドックの導入により更に強化されていくことを期待しています。
今後取り組む事項は何ですか?
・若手だけではなく、全社的にキャリアコンサルティング機会を提供
・キャリア形成・リスキリング支援センターと試行導入を検証し本格導入を検討
<セルフ・キャリアドックの企業内の定着に向けての取組>
キャリアコンサルティングの実施により、従業員の要望や希望などを聞きすぎてしまうのではという懸念、そしてそれに応えきれないのではという不安がありました。しかし、管理職が自ら受け、その効果を実感し、共有することでその懸念を解消していきました。導入の意図をガイダンスセミナーで管理職から従業員に説明し、理解を得た上で、社外のキャリアコンサルタントに話を聴いてもらい、自分の話をする機会を体験することを入口としました。
<今後の課題と展望>
建設業界では人手不足が喫緊の課題となっており、従来の枠に縛られない従業員の多様化が進んでいます。従業員にも、ただ仕事に取り組むだけではなく、仕事の意味・目的を意識しながら何より仕事が楽しいと思って欲しいと願っています。先日石川キャリア形成・リスキリング支援センター主催のセルフ・キャリアドック導入事例紹介セミナーに、当社副社長と管理部長が登壇しました。今後もセルフ・キャリアドック導入の効果を同業他社をはじめとして、お知らせ出来ればと考えています。来年度以降もキャリア形成・リスキリング支援センターの協力を得ながら、制度の更なる定着と活用を図っていきます。