学校法人能達学園 専門学校・能達工料カレッジ

留学生が「自ら考え、行動する」就職活動へ

学校法人能達学園 専門学校・能達工料カレッジ

活用テーマジョブ・カードを活用したセミナー

所在地茨城県取手市寺田5237番地9

業種学校法人

事業概要専門学校

設立令和6年4月

学生数949名

導入の経緯

主体的な就職活動の大切さを、留学生に理解してもらいたい

 本校は令和6年4月開校の建築設備管理、AI、農業工学を学べる2年制の専門学校で、全学生が主にアジア圏からの留学生です。

 留学生ですので母国に帰る学生もいますが、日本での就職を希望する学生がいることから、日本での就職希望者に対して入学当初から円滑に就職活動ができるよう、日本での就職活動の流れの説明をしたり、履歴書の書き方を指導したりしてきました。しかしながら、先に日本で留学していた同郷の者から「自分で主体的に就職活動をしなくても、学校が就職先を紹介してくれるから大丈夫」といった話を鵜呑みにして、自分自身が主体的に就職活動をすることの必要性を理解できていないことが課題となっていました。

 卒業・就職が近づく中でもそのような学生が散見されたため、就職やキャリア形成への意識向上のための対策を検討していたところ、茨城県私学振興室から茨城キャリア形成・リスキリング支援センターにおいて支援をしてもらえるとの紹介がありました。

 支援センターからは、ジョブ・カードを使って自己理解を深め、キャリアの目標設定ができるようなセミナーをしましょうと提案がありました。留学生が自分を知り、自分の就職、またその先のキャリアについて具体的にイメージする機会を持てば、就職活動に主体的に取り組もうという気持ちが生まれると考え、支援を受けてみることにしました。

取組内容と効果

留学生の特性を踏まえたセミナーで学生の意識や行動に変化が

 まずは卒業・就職が目前に迫っている2年生約400名に、ジョブ・カード作成支援セミナーを実施したのですが、外国人の方にキャリアコンサルティングを実施した経験があるキャリアコンサルタントの方が支援をしてくれました。ジョブ・カードを活用して、「自分の価値観を知り、強みと弱みをみつける」を目的に掲げるとともに、履歴書作成にも役立つジョブ・カードの書き方を支援してもらったのですが、「協調性」「責任感」といった留学生にとってわかりづらい言葉は、翻訳アプリを活用しながら、個別に説明するなどの工夫をしていただきました。また、マイジョブ・カードのサイトは、WEBサイト自体を翻訳できるので、翻訳した画面を見せながら作成手順を説明する工夫もしてもらいました。こうした支援を受けながら、ピックアップした重要な項目を留学生自身に考えてもらい、最終的には自分でジョブ・カードを完成できるまでサポートをしてもらいました。

 次に、1年生約600名にもセミナーを実施しました。2年生を対象にしたセミナーで、ジョブ・カードの記入に必要な日本語の理解が難しい留学生が多かったことから、1年生のセミナーではキャリアコンサルタントのほか、2名のサポートスタッフが教室を巡回し、わからない日本語の説明をしました。それによってジョブ・カードの理解ができた学生が、他の学生に作成の仕方を教えたり、互いに強みや弱みを伝えあったりする姿が見られました。

 ジョブ・カードの作成を通じて、「どういう職業につきたいかを改めて考えてみたい」との声もあり、自分の強みを活かした就職・キャリア形成をしていきたいという意識が少しずつ芽生えたようです。例えば、これまで募集しても誰も参加しなかった就職面接会に数名が参加するようになったり、ラフな服装で就職活動をしていた学生が日本での就職活動のスタイルを考えスーツを着用したりするなど、就職に対する意識が変わってきました。このほか、学校で勉強する専門分野だけではなく、日本語検定の勉強をする学生も増えました。

 学校側としても、ジョブ・カードを活用した就職支援方法を学んだことで、留学生の今後のキャリアを考える貴重な機会になりました。各クラスの担任からも、「留学生をサポートするために、ジョブ・カード作成の指導方法や、活用の仕方をもっと知りたい」という希望が出ています。

今後の取組

留学生が日本企業で活躍するため、支援をより効果的に活かしたい

 今後も、茨城キャリア形成・リスキリング支援センターに協力いただき、ジョブ・カードを活用したセミナーを毎年継続したいと考えています。学校側としても支援がより効果を発揮するよう、セミナー前の日本語基礎学習や自己理解の事前診断などにも取り組みます。

 さらには、自己理解をした上で作成したジョブ・カードを活用して履歴書を作成し、より深掘りした履歴書をハローワークや外国人支援センターに提示することで、その留学生にマッチする求人を紹介してもらうなどの取り組みも検討しています。今後、外国人労働者の増加が見込まれますが、留学生が主体的なキャリア形成をし、日本で意欲的に仕事に挑戦することは日本社会にとって重要です。そのため地域や他の外国人学校とも連携しながら、留学生が活躍できる環境を目指します。

 しっかりとした自己理解をした上で就職活動に取り組み「日本で就職して、やりがいのある仕事を続け、ビザも取れた」という先輩の存在が、後輩たちの目標や励みにもなると思います。本校を卒業した留学生が日本の企業で活躍し、後輩たちに経験談を話しに来てくれる。いつかそんなことが実現できるよう、就職やキャリア形成の支援を続けていきます。

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