福井めがね工業株式会社 (エシロールルックスオティカ グループ)
世界のアイウェア界をリードしていきたい!!
セルフ・キャリアドック導入で従業員が明るい未来を創造できるよう支援します
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地福井県鯖江市御幸町1丁目301-4
業種眼鏡枠の製造
事業概要エシロールルックスオティカは、視力矯正用レンズ、フレーム及びサングラスのデザイン、製造および販売における世界的リーダーです
設立1969年
資本金2億1524万円
従業員233名
貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください
私たちは従業員が明るい未来を創造できるよう支援します
<経営理念>
当社は視覚は基本的な人権であると信じており、レンズとアイウェア技術における世界トップクラスの専門知識を結集することで、世界中でサービスを提供している何億人もの人々に明るい未来を約束します。
<人材育成方針>
私たちは相互信頼、敬意、誠実さを持って共に成長します。
個性を生かし、それぞれが成長を実感できるために必要な環境、あらゆる場面での学習の機会を提供することで自己成長をサポートします。
<求める人材>
当社の経営理念に共感し、新鮮な視点、包括的なアプローチ、個性をあらゆる場面で発揮できる才能ある人材を求めています。
セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください
企業のターニングポイントを迎え、従業員のキャリア形成をサポートしエンゲージメントの向上を図る
<試行導入の経緯>
6年前に外資系企業の傘下に入ったため、仕事理解の研修や社内交流を深めるためのイベントを企画するなどし、従業員の帰属意識を高めるための施策を図ってきました。しかし、外国語でのコミュニケーションや、市場のグローバル化、生産管理の違いなど、以前とは大きく違う環境下での仕事に戸惑いを感じ、離職する従業員も見られました。町工場から大きく変化した環境に柔軟に対応し乗り越えていくためには、従業員それぞれの問題を解決する力、将来を考える力が必要だと考えている中、県主催の合同企業説明会で福井キャリア形成・学び直し支援センターの方から、ジョブ・カードの作成支援とキャリアコンサルティングを受けられるセルフ・キャリアドックの説明を受け、その取組は従業員のキャリア形成の推進とエンゲージメント向上に資すると思い、セルフ・キャリアドックを試してみようと考えました。
今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか
自己理解を深めキャリアの棚卸、やりたい事やありたい自分を明確化
傾聴によるコミュニケーション方法を体験
<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
ガイダンスセミナーは全従業員を対象とし、仕事に対して中長期的な目標や目的を持ってもらうため、自己理解をテーマとしたジョブ・カード作成セミナーを実施しました。従業員一人ひとりに、自身が行ってきたこれまでの業務内容や成果などを並べ、強みや価値観を明確にする事から始め、自分は何をやりたいのか、どのような職人人生を送りたいのかを考える機会としました。
キャリアコンサルティングは、部下とのコミュニケーションが課題なっている製造ラインのリーダー層に傾聴を体験してもらうことに加え、会社への帰属意識が希薄な入社1年目の社員及び他の一般社員のうちの希望者も対象に実施し、それぞれの課題に向き合い、具体的な行動に移すためのキャリアプランを考える時間としました。
取り組む上で工夫した点を教えてください
セルフ・キャリアドック試行導入を検討段階から社内の決定権者と情報共有し、円滑に実施ができるよう取組む
本社が海外の為、実施決定までに時間がかかることを考慮し、セルフ・キャリアドックの導入について検討段階から社内の決定権者(本社、経営陣)に共有し、迅速な賛同を得ました。またガイダンス・セミナーは全従業員を対象としたことから、生産ラインの人員調整や新たな取り組みに対する拒否反応も想定された為、各ラインのリーダーには人事から事前に研修実施の目的と取り組みについて説明会を開き、内容を理解したうえでリーダー自身が直接セルフ・キャリアドックの導入意義について、各現場に説明をしました。その結果、参加する従業員も自身のキャリアについて考えるための時間だと理解し、ジョブ・カード作成にも真剣に取り組む姿が見えました。
今回の試行導入で、どのような効果がありましたか
従業員が主体的にキャリア形成を考えるようになった
従業員が抱える不安に対し、きめ細やかなサポート体制を構築
今回のセミナー、キャリアコンサルティングは、これまでの人生を振り返り、職務の棚卸しをしたことで自己理解を深め、職人としての誇りを改めて感じることができたようで、従業員から「もっと成長したい」「ほかの技能も身につけたい」という声がありエンゲージメントの向上を感じました。また今後のキャリアプランについて主体的に考えることに繋がったようで、実施後のアンケートには「自分を見つめ直す良い機会になった」、「自分のキャリアプランについて方向性がみえた」という声がありました。一方で、「世代間のギャップを感じ、コミュニケーションがとりにくい。」「外国人の上司に対し、細かいニュアンスがお互いに伝わっているかがわからず、不安がある」といった相談もあり、コミュニケーション研修の実施や、英語力向上のための学びの機会を積極的に取り入れ、従業員の不安に対し、きめ細やかなサポート体制を構築することにしました。
今後取り組みたいことを教えてください
従業員の主体的なキャリア形成の継続支援のための体制を構築する
セルフ・キャリアドックの試行実施の結果、自己理解を深め、「やりたい事」や「ありたい自分」を明確に考えていくことがエンゲージメントの向上には有効であるとわかったため、全従業員がセミナー、キャリアコンサルティングを受けられるような体制の構築に取り組みます。そのために社内で推進チームを結成し、セルフ・キャリアドックが社内で定着するよう、対象層のニーズに合った研修メニューを検討していきます。その上で、まずは外部キャリアコンサルタントの導入をしながらセルフ・キャリアドックを実施し、それと並行して推進チームの中からキャリアコンサルタント資格の取得を促進し、この取り組みを自社内のメンバーにより継続していけるようにしていきます。