生活協同組合おかやまコープ
【えるぼし】や【プラチナくるみん】取得後も更なる働きやすさを求めて仕事と子育ての両立を支援
女性はもちろん、職員全員が働きやすく、一人ひとりが能力を十分に発揮できる職場づくり
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地岡山県岡山市北区奉還町
業種小売業
事業概要食料品等の小売業・福祉・共済等のサービス業
設立1956年
資本金10,190百万円
従業員437名
貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください
「人々」を思い、よりよい「地域」や「社会」、「環境」の実現を目指す人材
<理念>
・思いやりの心でつなぐ人間らしいゆとりのあるくらしの創造
・参加・自主・自立で学び成長する多数者組織の実現
・協同と連帯がはぐくむ組織と地域社会の発展
<求める人材像>
・マネジメント力のある人
・向上心のある人
・コミュニケーション能力のある人 ・リーダーシップのある人
おかやまコープは岡山県をほぼ網羅した生活協同組合です。
一人ひとりでは立場が弱いですが、皆で力を合わせて豊かな生活を目指していく消費者による消費者のための組織です。
セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください
女性職員の自律的なキャリア形成と仕事に対するモチベーション向上
男性、女性ともに働きやすい職場づくりの前進
<試行導入の経緯>
おかやまコープは、岡山県で最初の“くるみん”認定事業主になり、その後、特例認定“プラチナくるみん”認定も受けました。今後さらに女性が働きやすい職場にするために、どのようなことに取り組むべきなのか、女性職員はどのような気持ちで働いているのかを模索していた所、職員の声を反映した教育計画づくりの検討材料として、岡山キャリア形成・学び直しセンターよりセルフ・キャリアドックの試行導入の提案を受けました。
<試行導入の目的>
おかやまコープは正規職員のうち約2割弱が女性です。今後は女性管理職も増やしていきたいと考えている所でした。それにあわせて、女性職員がキャリア形成していくことをどのように捉えているのか、何を必要としているのか知ることが必要と導入を決めました。
今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか
女性職員20名を対象にキャリア形成セミナーとキャリアコンサルティング面談を実施
<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
今回は、各部門で働いている20名の女性職員を対象としました。セミナーでは会社からも改めてリーダーへの役割期待を伝えた上で、各自がこれまでの経験や自分らしさを生かしてキャリア形成をしてほしいというメッセージを伝えました。またセミナー中、グループにて職種や役割等の垣根を越えてキャリアについて話し合うことで、相互理解や励ましあう機会にしました。キャリアコンサルティングでは、悩んでいること、キャリア形成で不安なこと、やっていきたいことなど何でも話してほしいと伝え、話しやすいようにジョブ・カードに過去の経験やキャリアプランなどを書いた状態で実施しました。
取り組む上で工夫した点を教えてください
社内の実施担当者より、受講者へ主催意図や内容を丁寧に伝えることで安心して受講してもらえるようにした
<取り組む上で工夫したこと>
キャリアという言葉自体に馴染みがなく、職員が身構えてしまうのではないかという不安があったので、今回の取り組みを職員にしっかり理解してもらう工夫が必要でした。そのためには、まず私たちが正しく理解することが大切だと考え、センターの推進員の方から、ジョブ・カードを使ったワークを行うことによって、キャリアの振り返りや強み弱みなど自己理解に繋がるなどの効果が期待できることをお聞きしました。これにより受講者に対して、しっかり説明することができたので、安心して参加してもらえたのではないかと思います。
今回の試行導入で、どのような効果がありましたか
・主体的なキャリア形成へのきっかけとなった
・女性職員の声を反映した教育計画づくりの材料となった
<セルフ・キャリアドックの効果>
実施後の感想では「面談を受けることで自分のキャリアに関する考えや価値観が明確になった」「節目にジョブ・カードは必要と感じた」という声も多くあり、主体的なキャリア形成への意識が高まったと思います。また「話を聞いてもらえたことで前向きになることができた」という声もあり、自ら考える姿勢が見え始め、前向きな意見を伝えてくれるようになりました。実施結果報告会では、職員が抱える悩みの傾向や職場環境改善の声も浮き彫りとなり、改めて女性が活躍できる働きやすい環境づくりを実践していかなければならないと認識しました。また、今回の受講者から「非常に良い取り組みであったので、受講していない女性職員への実施をお願いします。」という声が上がり、現在、計画しています。
今後取り組みたいことを教えてください
・職員全員に対してのセルフキャリアドックの実施による具体的施策の検討と実施
<男女ともに働きやすい職場づくりの取り組み>
今回の試行導入を通じ課題に対応していくため下記の取組を実施検討中です。
・女性職員意見交換会、年代別キャリアデザイン研修
・今回、受講していない女性職員を対象としたセルフキャリアドックの実施
・マネージャー層への研修
<今後の課題と展望>
さらに、今後取り組むべき目標は下記となります。
・職員全員を対象とした本格的なセルフ・キャリアドック導入により、定期的なキャリア研修とキャリアコンサルティングの実施
・自己申告制度や人事評価制度を活用した人材育成の推進