株式会社平和堂
従業員一人ひとりが将来なりたい姿をイメージし、従業員も会社も成長し続ける仕組みを作る
活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地滋賀県彦根市
業種卸売業、小売業
事業概要食料品・衣料品・住居関連品等の総合小売業
設立1957年
資本金116億1437万円
従業員22,715名
貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください
従業員一人ひとりが常に感謝の気持ちをもち、人間的にも成長し続けることで、社内だけでなく地域社会でも活躍することを目指す
<経営理念>
全従業員の物心両面の幸福を追求するとともに、お客様と地域社会に貢献し続ける企業となる。
<人材育成方針>
従業員一人ひとりの成長が会社の成長に直結します。私たちは常に感謝の気持ちをもち、人間的にも成長し続けることで、社内だけでなく地域社会でも活躍することを目指します。
<求める人材像>
素直で明るく仕事熱心で、常に向上心を持ち目標にチャレンジする。常に感謝の気持ちを持ち、お客様に喜んでいただくことを自分のやりがいと感じることができる人。
セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください
昇進・昇格を前向きに考えられる環境づくりと、従業員のキャリア形成をサポートする
地域社会で元気に貢献する会社、地域になくてはならないお店であり続けられるよう、従業員には、やりがいを持ち長く働いてほしいと考え、これまでも店舗研修などの人材育成に力を入れてきました。2020年3月に人事制度を見直し、売場責任者などに昇格するための社内試験を改訂しました。従業員の誰もが応募できる制度とし、より多くの従業員にチャレンジしてもらうため実施しましたが、必ずしも全員の応募とはならず、効果的な運用ができていませんでした。より効果的な制度の運用には、従業員が主体的に自らのキャリアを考えるための環境づくりが必要であると考え、従業員のキャリア形成を支援する仕組みをつくりのため、キャリア形成・学び直し支援センターより提案のあったセルフ・キャリアドック試行導入を取り入れることに決めました。
今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか
中堅社員に対し、ジョブ・カードを活用したキャリアデザイン研修とキャリア面談を並行して実施することで、個人の目標設定を支援
<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
より主体性を持った働き方を推進することで会社の中核として一層の活躍が期待される中堅社員65名を対象に、いつまでにどのような成長をしたいかを考える「自己育成計画」と、今後どのような部署で働きたいかを考える「自己申告書」を組み合わせた会社独自の様式を使ったキャリアデザインに関する研修を実施しました。それら独自様式と併せてジョブ・カードも活用し、各自のキャリアの振り返りを行うとともに、キャリアプランについて考えました。その後、キャリアコンサルティング面談を実施し、個人のキャリアに関する中長期的な目標設定を行いました。
取り組む上で工夫した点を教えてください
同じ年代の社員同士で、役割期待について話し合う機会を設けることで、前向きな刺激やモチベーションの向上につながった
キャリアデザイン研修では、自分たちが組織から期待されている役割を話し合うグループワークを取り入れました。マネジメントや中堅層が担う役割について、お互いにディスカッションすることで、その役割を再認識し、同年代の意見を聞くことで刺激を受けたとの感想が寄せられました。また、組織的な課題としてコロナ禍中のコミュニケーション不足を感じており、このようなグループワークを行うことで、社員間のコミュニケーションの活性化や店舗間のつながりが持てるようになると考えました。
今回の試行導入で、どのような効果がありましたか
従業員が主体的にキャリアを考える姿勢が見られるようになった
【従業員】
参加した従業員からは、「自分の事を振り返るきっかけとなり、自己育成の為のスキルアップをしていきたいと感じた。」「自分の方向性が明確になった」と回答があり、今後の自身のキャリアをより具体的に考える事ができ、これから何をしていけばいいのか、キャリアの目標について考えるための機会となったようです。
【経営者】
キャリアコンサルティング面談を受けたことにより、従業員が主体的に自らのキャリアを考え、目標を持つことができるようになりました。また、昇進・昇格をより具体的に考えられるよう、今後従業員のキャリア形成に対するサポートをどのようにしていけばいいかについて、組織としての課題を認識することが出来ました。
今後取り組みたいことを教えてください
・全従業員が定期的にキャリアコンサルティングを受けられる仕組み
・管理職も含めたキャリア形成支援
<セルフ・キャリアドックの企業内の定着に向けての取組>
定期的にキャリアコンサルティングを受けられる環境を作り、従業員一人ひとりのキャリアプランを明確にし、目標を持って働く事ができるよう従業員のキャリア形成を支援していきます。また、主体的に動ける従業員を育成するためにも、人事制度を整え、従業員と組織が成長できる企業を目指します。
<今後の課題と展望>
今回の試行導入で、中堅社員のキャリア形成支援については、その上司である管理職による部下のマネジメント能力や、傾聴やアサーション等の面談力の向上が重要であることが判明したことから、管理職向けの研修なども検討していきたいと思います。