株式会社読売西部サービス

株式会社読売西部サービス

社会的に意義のある専門性の高い仕事へのやりがいの再確認
モチベーション向上と中長期的なキャリアプランを考える意識の醸成

活用テーマ セルフ・キャリアドック

所在地 福岡県福岡市

業種 サービス業

事業概要 業務請負(新聞制作業)

設立 1971年12月

資本金 3,000万円

従業員 84人(2024年1月1日現在)


貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください

経営方針を実現するため、自らの専門性を磨き、常に自己研鑽し、違う価値観の相手とも協力して目標を達成できる人材を育てる

経営方針の3本柱としている
①全従業員の物心両面の幸福を追求する 
②一人ひとりの個性を尊重し、活力ある職場を実現する 
③企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献する 
の実現に向け、以下のような人材を育成する方針を掲げています。
「自ら専門性を磨き、質の高い仕事ができるよう粘り強くやり遂げる」 
「自らの成長を求めて常に自己研鑽し、チャレンジし続ける」 
「自分と違う価値観の人とともに連携、協力し、目標を達成できる」

セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください

社員の主体的・戦略的なキャリア形成、スキル獲得を支援し、モチベーションの維持向上と働きがいのある職場環境づくりを図る

<試行導入の経緯>
一定のキャリアを積んだ社員の離職が相次いだため、人事考課制度の整備を行うことと併せて、仕事への向き合い方・取り組む意欲などのマインドセットを行う必要があると考えました。そこで、セルフ・キャリアドックが有効なのではないかと協議した結果、導入を決めました。
<試行導入の目的>
仕事への意欲を高めて充実した職業人生を送ることがひいては会社の成長・活性化につながるため、社員自らが仕事の価値観を認識して中長期的なキャリアプランを考えること、また、強みを認識し、目指すキャリアや必要なスキル等を再確認することを目的としました。こうした取組が、職場定着の促進にも資するものと考えました。

今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか

主体的キャリア意識の醸成及び価値観や強みを認識するためのセミナーとキャリアコンサルティング面談を実施

<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>    
全社員から希望を募り、総務、編集、校閲、制作の各部から計26人がセミナーとキャリアコンサルティング面談に参加しました。セミナーでは、仕事の目標やなりたい自画像を主体的に描くことの重要性について講義を受けた後、グループワークで仕事に対する価値観や自身の強みを棚卸するとともに互いに共有する時間を設け、キャリア意識の醸成を促しました。多くの受講者から、「社会的に意義のある専門性のある仕事である」また、「自分が携わった仕事が世の中に発信され、やりがいを持って仕事に取り組んでいる」との声があがり、仕事への意義やモチベーションの再確認ができました。その後、自身の考えを更に深堀りするキャリアコンサルティングを実施しました。

取り組む上で工夫した点を教えてください

丁寧な事前説明で、気兼ねなく受講できるように配慮
グループワークで交流促進

<取り組む上で工夫したこと>
部署によって早朝勤務や深夜勤務など、勤務体系が大きく異なるためもともと部署間の接点が少なく、社員同士のコミュニケーション不足も課題でした。そのため、今回のガイダンスセミナーでは、あえて異なる部署の従業員で、グループワークを実施しました。その結果、他部署の業務や状況を知ることで相互理解が深まり、社内交流にも役立ちました。また、安心してキャリアコンサルティングを受けてもらえるよう、実施方法やどんな話をするのか、話した内容が他者に伝わることはない、などの不明点をクリアにして不安にならないよう事前に丁寧に説明しました。

今回の試行導入で、どのような効果がありましたか

将来を考えるきっかけとなり、異なる角度から見ることで視野が広がる

<セルフ・キャリアドックの効果>
【従業員】
キャリアコンサルティング面談を通じて、将来なりたい自分を考える必要性を感じるとともに、仕事への向き合い方とキャリアプランについて自分の考えを整理することができたようでした。
【経営者】
今回の取り組みを通して、従業員が感じている将来への不安やキャリアパスの不透明感などを会社として認識する事ができました。これらの課題認識は、今後、会社として、人事考課制度の整備や社員が目標を持ってキャリア形成ができるようなキャリアパスの提示、また、個々のモチベーションや生産性の向上のためのキャリア研修の効果的な運用に取り組んでいく上で、必要なものと考えます。

今後取り組みたいことを教えてください

キャリア研修の定期的実施
管理職対象の研修や人事考課制度の構築、運用に取り組む

<セルフ・キャリアドックの企業内の定着に向けての取組>
キャリア研修を定期的に実施することにより、会社の目指す方向性や期待役割を伝える機会を創出し、組織と社員の相互理解を深めるとともに、社員のスキルやキャリアの成長を促進するよう取り組んでいきたいです。キャリアコンサルティング面談は、人事異動の前後などで実施し、新しい役割や環境へスムーズに適応できるよう取り組んでいきます。
<今後の課題と展望> 
個々の従業員に適したキャリアパスや成長機会をより効果的に提示できるように、人事考課制度の構築・運用を実施し、モチベーション維持・向上につなげていきたいと考えます。