サンプラス株式会社

サンプラス株式会社

セルフ・キャリアドックの試行導入でキャリアプランを明確化し評価面談のより効果的な運用を目指す!

活用テーマ セルフ・キャリアドック

所在地 宮崎県児湯郡高鍋町

業種 医療、福祉

事業概要 障害福祉サービス多機能型事業所

設立 2015年7月10日

資本金 700万円

従業員 49人


貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください

スタッフ全員が一人ひとりの強みや能力を活かした成長をできるよう、障がい福祉サービス事業で活躍できる人材を育成する

<経営理念>
全ての人が平等に、家庭や地域で通常の生活ができるような社会を作る「ノーマライゼーション(共生共助)活動」の実践を積極的に行い、社会的及び経済的自立の為、最大級の支援を目指す。
<人材育成方針>
自社独自の評価シートを使用し、個人の特性や強みを使ってどう成長できるかを期待しつつ、障がい福祉サービス事業の分野で活躍する人材を育成する。
<求める人材像>   
・共通の目的意識を持ち、和を持ってチームで取り組むことができる人材
・物事の背景や、その後を見通すことのできる視野の広い人材

セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください

・個々のキャリアプラン策定や成長支援のヒントにつなげたい
・評価面談と異なるキャリアコンサルティング面談の効果を検証

<試行導入の経緯と目的>
事業が成長し組織が大きくなってきた中で、日々の業務に追われキャリア教育が手薄なことと、 定期的に自社の評価シートを用いた評価面談を行ってきた中で、社員のスキル・知識不足やモチベーション低下という課題が見えため、人材育成ビジョンを作り、個々のキャリアプランの策定や成長を支援する更なる具体的な方法を模索していました。そこで、キャリア形成・学び直し支援センターから、セルフ・キャリアドックの施行導入の提案を受け、社員のキャリア形成施策のヒントを得られればと考え、実施を決めました。今回の取り組みは、評価項目に基づいた話をする面談とは異なり、社員自らが思いや課題感を整理し、職務や役割の中で専門性をより高めスペシャリストを目指すための目標設定を自ら考える機会として、キャリアコンサルティング面談が効果的かを検証する目的もありました。

今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか

セミナーで経営トップから会社の未来像を伝え、自律的キャリア形成の意識を高めてキャリアコンサルティングを実施

・2023年8月より、36名(管理職層5名、一般社員31名)を対象に、キャリア形成・学び直し支援センターから講師を招き、セルフ・キャリアドックの説明やジョブ・カードの記入の仕方などのガイダンスセミナーを受けました。
・セミナーの中で、社長から創業当時の話や、今後の経営計画等の発表の時間を設け、職員全体が、会社の歴史や未来像を知る機会になりました。これにより、職員の会社へのエンゲージメント向上につなげました。
・その後、キャリアコンサルティングを実施しました。

取り組む上で工夫した点を教えてください

キャリアコンサルティング面談実施前の丁寧な説明と実施後のフォロー体制の構築

・キャリアコンサルティング面談を受けることに当初は消極的だった職員もいたので、事前にキャリアコンサルティング面談がどのようなものか丁寧に説明しました。
・面談を進めていく中で、目的や目標を定めることができなかったり、能力向上やキャリアアップに消極的な姿勢を見せたりする者も一部見られ、キャリア形成を支援する上での社員間の温度差も感じられたので、実施後のフォローとして職員一人ひとりの声をしっかり受け止めるようにしました。
・キャリアの課題や描き方は十人十色なので、それぞれの思いを受け止めるとともに、日ごろから社内のコミュニケーション機会を増やし、一人ひとりの不安や課題、会社に求めること等も含めた声を定期的に丁寧に聴く機会づくりが重要だと感じています。

今回の試行導入で、どのような効果がありましたか

能力向上に向けた課題の明確化とモチベーションアップにつながった

・セミナーでこれまでの職業生活を振り返り、社会的意義のある仕事のやりがいを再認識し、モチベーションアップにつながったとの声がありました。
・キャリアコンサルティング面談では、キャリアプランを考え、実行するための資格取得や受講等の情報提供や助言を受けることができた点に満足度が高かったことがアンケート結果から分かりました。
・能力評価や要望について話し合う面談と異なり、問いかけや受容、フィードバックを通じて行うキャリアコンサルティング面談は各従業員が自分で課題を整理し、どうありたいのかといったキャリア目標を言語化する中で、より効果的な成長につながっていることが実感できたといった評価も聞かれました。

今後取り組みたいことを教えてください

安心して働くことができるよう、資格取得の支援や両立の支援など一人ひとりの期待に応えられる「活気ある職場づくり」に取り組む

・定期的なキャリアを支援する面談の必要性と、そこから見えてくる組織課題を会社が受け止める必要性を強く感じたので、今回のセルフ・キャリアドックにおけるキャリアコンサルティングの経験を活かして、これまでの評価面談をより効果的に運用するとともに、今後はセルフ・キャリアドックをどのように実施していくかも検討したいと思います。 
・今回の一連の取り組みによって、従業員と会社側のコミュニケーションの機会が増え「資格取得の費用補助を支援してほしい」「育成プランや職場環境を整備してほしい」といった具体的な要望も聞くことができました。制度について検討し、全員が仕事にやりがいを感じながら取り組める活気ある事業所をめざしていきます。