喜多機械産業株式会社

喜多機械産業株式会社

能力開発制度や研修体系を整備し、社員のモチベーション向上と組織活性を目指す!

活用テーマ セルフ・キャリアドック

所在地 徳島県徳島市

業種 卸売業・小売業

事業概要 建設機械・資材の販売、レンタル、修理など

設立 1961年4月

資本金 1,000万円

従業員 235名(2021年2月現在)


貴社の人材育成ビジョン、育成方針を教えてください

経営理念を深く理解し、人間力を磨き、主体性のある社員を育てる

<人材育成ビジョン>
社員全員が、生きがい・働きがい・やりがいを感じる風土を築き、日々感動を実感し、人と自然と未来のために行動できる企業文化をはぐくんでいきます。

<人材育成方針>
すべての社員に均等に学びの場を提供し、個々の能力・資質の向上を目指します。
わが社の商いのDNAを継承していくと共に、自分で考え、チャレンジ精神をもって前向きに新たな行動ができる一流のリーダーを育成していきます。

セルフ・キャリアドックの導入を検討した目的を教えてください

中期経営計画で目指す「笑顔溢れ選ばれ続ける企業」の実現に向け、現状課題を認識し、今後の人材育成の取り組みのヒントを得たい

<試行導入の経緯と目的>
わが社では中期経営計画の実現に向けた人材育成の取り組みの一環として、働きがいのある企業を目指して人材開発チームを立ち上げた段階でした。能力開発の制度や研修体系を整備するために、何から取り組めばよいかを検討していました。
そんな折、香川・徳島・高知キャリア形成・リスキリング支援センターの普及推進員より、セルフ・キャリアドック施行導入の提案を受けました。まずは、キャリアコンサルティングがどのようなものか、チームリーダーの女性社員自ら受け、その必要性を実感しました。後日、セルフ・キャリアドックについて理解を深めるため、キャリア形成・リスキリング支援センター主催のオンラインセミナーを受講しました。
その後、人材開発チームで協議し、今後の能力開発制度の具体的な取組を行うヒントが得られるのではないかと思い、社員のキャリア形成支援と人材育成課題の現状把握を目的とし、セルフ・キャリアドック試行導入の実施を決めました。

今回の試行導入で、どのようなことに取り組みましたか

次世代リーダー層とその上司を対象に、ジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティング面談を実施

<具体的な取組(取組内容、対象者層など)>
今回の試行導入では、次世代リーダーとその上司の計30名を対象に、キャリア研修とキャリアコンサルティング面談を実施、併せて、年代別研修やテーマ別研修に関するアンケート調査を行いました。ジョブ・カードを活用したキャリア研修では、ライフラインチャートを用いたワークを通じた、自身のキャリアの振り返りを行いました。研修後、各自が残りのジョブ・カード様式に記入をし、さらに自己理解を深める時間を設けた上で、キャリアコンサルティング面談にのぞみました。

取り組む上で工夫した点を教えてください

キャリアの棚卸しについて理解を深めるために、集合研修を実施。
拠点の社員ごとにオンラインでキャリアコンサルティング面談を実施

<取り組む上で工夫したこと>
キャリア研修は、県内外9営業各拠点から本社会議室に集合し、2日間に分けて実施。まず、社員に『なぜキャリアの棚卸が大切か』を理解してもらうところから講師に説明をしてもらいました。その後のジョブ・カード作成支援ではグループワークを取り入れたことで、拠点間で業務以外の話をする機会が少ない社員にとって、同僚や上司からのフィードバックを得られ、新しい気づきに繋げることができました。その後のキャリアコンサルティングは、遠隔地に在籍する社員が対象となるため、オンラインを活用しました。面談対象者の日程調整や、オンラインでの面談に不慣れな社員のサポートなどは、人材開発チームで担当しました。急な日程変更も、オンライン面談の利点を活かし、拠点からの移動時間を考慮せずに振替日を設定することができました。

今回の試行導入で、どのような効果がありましたか

キャリアコンサルティング後のアンケート「97%が有益、80%が今後も受けたい」と回答。今後のキャリア・プランを考えるきっかけに

<SCDの効果>
・次世代リーダー層の社員は、じっくり自分を見つめる機会となり、「自身のことについて話ができたことが良かった」「今回のキャリア研修とキャリアコンサルティング面談は、自身の強みや課題の再確認と将来のキャリア・プランを考える上で非常に役に立った」という声が多く寄せられました。
・管理職層は、この研修は社員一人ひとりのレベルアップに繋がり、ひいては、会社の生産性向上に繋がるであろうという声が寄せられ、組織におけるキャリア研修の重要性を再認識しました。このような研修を継続して実施してほしいと希望する社員も多く、今後、キャリアコンサルティングは、社員のキャリア形成支援を確立する仕組みづくりに有効に活用できると考えています。

今後取り組みたいことを教えてください

管理職による面談力の向上で、経営理念・方針を現場まで落とし込み、さらには現場の声を経営層に届かせる仕組み作りを図りたい

<セルフ・キャリアドックの企業内の定着に向けての取組>
・定期的な社内面談により、社員全員が、経営方針や事業展開を共有できる機会を増やし、会社が求めている役割・業務内容・人材像について理解できるよう支援します。
・管理職向けに、部下への伝え方や指導方法・育成方法などを学ぶため、定期的な研修を実施しマネジメント力向上を支援します。
・部門間の横のつながりや世代間のコミュニケーションを図る交流の機会を設けるため、社内勉強会や、コミュニケーション研修を実施し、さらなるモチベーションの向上と働きがいのある会社を目指します。

<今後の課題と展望>
面談の機会を有効なものにできるように工夫した上で、現場の声を、経営層に届かせる仕組みを作り、一人ひとりが前向きに仕事に取り組める組織を目指します。