株式会社プロスパイン
社員同士のコミュニケーションの活性化と自立した行動ができる組織を目指す

活用テーマセルフ・キャリアドック
所在地宮城県大崎市松山次橋字新千刈田117
業種製造・加工業
事業概要磁石製品の開発・販売、精密機械加工、高精度雲台製作
設立昭和53年12月
資本金9,275万円
従業員57名
試行導入の経緯
セルフ・キャリアドック導入による、コミュニケーション促進と自主性育成を通じて、意見を言いやすい風通しの良い職場環境を目指す
当社では、メリハリのある働き方の推進や目標管理制度の導入など、社内制度改革を進めてきました。しかし、仕事に対する考え方の変化や世代間ギャップ、コロナ禍による社員同士の交流制限などが影響し、社員間のコミュニケーションや若手育成に関する課題が顕在化していました。この課題の解決策を模索していたところ、宮城キャリア形成・リスキリング支援センターからセルフ・キャリアドッグ導入の提案を受けました。内容としては、セルフ・キャリアドックを通じて社員が自分のキャリアについて積極的に考え、キャリアに対する意識が高まる事により、個人のモチベーションアップや組織全体の活性化に繋がる、またセミナーでのグループワークにより社員同士がコミュニケーションを図る機会となるとの事でした。社員が主体的に仕事への向き合い方を考え、仕事を進めるための協力体制構築や周囲とのコミュニケーションの取り方について考えるきっかけになればと思い、導入を決めました。コミュニケーション促進によって、自分の意見が言いやすい風通しの良い職場環境も目指せると思いました。
取組内容と効果
若手社員のキャリア形成を支援するセミナーを実施し、自己理解やキャリアコンサルティングで意識向上と学びの意欲を促進。報告会を通じて支援施策を強化する
20~30代の若手社員がこれまでのキャリアを振り返り、自己理解を深め、中長期的なキャリアビジョンを考える機会として、宮城キャリア形成・リスキリング支援センターの講師を招き、ガイダンスセミナーを実施しました。その中で、支援センターや講師からセルフ・キャリアドック導入目的の背景や必要性について説明いただきました。受講者はキャリアを振り返り自己理解を深めるワークに取り組んだ後、作成したジョブ・カードを基に、一人ひとり1時間のキャリアコンサルティングを受けました。
キャリアコンサルティングを通じて、自分の強みが明確になり、キャリアコンサルタントから共感的理解を得た事で安心感が得られた社員が多かったようです。その結果として、自分の意見を上司に伝えられるようになるなど、仕事に取り組む姿勢の変化が見受けられたほか、上司との面談で自身のキャリアパスについて相談する従業員が多くなりました。会社としても職場環境の改善に取り組んでいますが、宮城キャリア形成・リスキリング支援センターによる実施報告会で、多くの社員が責任感を強く持ち、新たな知識の習得に意欲的であるとの報告を受け、大変嬉しく思いました。
また、キャリア形成支援に関して、キャリアを考える研修とキャリアコンサルティング面談を、入社3年目や昇進の時期、管理職候補や管理職または30歳・40歳・50歳になるなどの節目のタイミングに実施すればよいと助言いただきました。それを受け、社内キャリアコンサルタントの育成や外部のキャリアコンサルタントを活用した階層別のキャリア研修の実施など、今後の取り組みに活かしていきたいと考えています。
今後の取組
セルフ・キャリアドックの定着に向け、社内外リソースを活用して体制を整備。社員の主体性を育み、「メリハリのある働き方」と風通しの良い組織を目指す
セルフ・キャリアドックの定着に向けて、社内外のリソースを活用した体制整備を検討していきます。具体的には、社外のキャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティングを、階層別やライフイベントなど人生の節目ごとに定期的に実施し、個人のキャリアプランの作成について支援を強化するとともに、さらなる人材開発・育成に取り組んでいきます。
また個々が抱える期待ややりがい、会社に望む事など全体的な傾向を結果報告会で伺うことで、「社員のモチベーションや期待の傾向」、「仕事へのやりがいや関心事」、「会社への要求や改善点」などが分かったため、今後は定期的なミーティングなどの交流の場を企画する他、人材育成の仕組み構築のために、階層別に応じたスキル習得のOJTやOFF-JTカリキュラムの作成、またキャリアマップを策定するなど、コミュニケーション方法や人材育成に工夫を凝らしていきたいと考えています。社員が主体的に考え、「メリハリのある働き方」の実現と風通しの良い組織の形成を目指していきたいと思います。