日野自動車株式会社

日野自動車株式会社

「キャリア」について一人ひとりがしっかり考えるための
基盤整備の一つとして、セルフ・キャリアドックを活用!

活用テーマ セルフ・キャリアドック

所在地 東京都日野市

業種 輸送用機器

事業概要 トラック・バスの製造販売

設立 1942年5月

資本金 72,717百万円

従業員 17,079人(2021年3月現在)


貴社の人材育成ビジョン、育成方針は何ですか?

『主体的に自ら課題を発見し、
多様な人財と協働して行動し成果を出す人財』の育成

<経営理念>
 人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する
<求める人財像>
 ・日野社員としてのあるべき姿を理解し行動する
 ・多様な考え方を受入れ、相手を理解し尊重する心を持つ
 ・多様な経験を通じ広く知識・技術を有しつつ、自分の専門性を持って職務遂行
<育成方針>
「キャリアを考える機会」と「多様な経験を積む機会」を通じ、
 自らキャリアを考え実現できる人財づくりを目指します

セルフ・キャリアドックを導入した目的は何ですか?

主体的キャリア形成支援実現のために、
まずは「キャリア」とは何なのかについて一人ひとりが自ら考える

<試行導入の経緯>
弊社は2016年度よりシニア社員制度(定年退職後の再雇用制度を拡充)を、
2020年度より65歳までの定年延長制度を導入しました。
制度導入時にキャリアについて考えるセミナー実施を検討しておりましたが未実施となっておりました。
制度導入2年目を迎え、「自らのキャリアは自ら考えていただく」という会社の方針に向けた新たな取り組みを模索していたところ、キャリア形成・リスキリング支援センター事業を知り、東京キャリア形成・リスキリング支援センターに問い合わせをしました。
<試行導入の目的>
主体的なキャリア形成支援の実現に向けて、まずは「キャリア」とは何なのかを考える機会として、
セルフ・キャリアドック試行導入の活用を決めました。

セルフ・キャリアドックの具体的な支援は何ですか?

キャリアについて考える”ガイダンスセミナーで、キャリアの棚卸しを行い、
キャリアコンサルティング面談を通じて”内省を深める

<育成上の課題>
キャリアについての振り返りや将来のキャリアビジョンを描く機会など一人ひとりの
主体的なキャリア形成支援や定期的な教育機会を設けられていませんでした。
<具体的な取組>
・キャリアに関するガイダンスセミナーの前に、事前課題として「環境変化を考えるシート」を作成しました。
 セミナー内では、ライフラインチャートを作成し、グループワークを実施しました。
 面談前のジョブ・カード作成を通じ、これまでを振り返り未来を考える機会を作りました。
・65歳までの定年延長実施制度の導入に伴い、働き方の変化点が大きいと思われる55歳を対象としました。
 また、今後の本格導入に向け、上司の理解を得る観点から管理職層も対象としました。

取組上の工夫したことは何ですか?

オンライン開催により、自宅や全事業所からの受講が可能となり、
移動に係る時間的負担を最小限にして実施することができた

・コロナ禍の緊急事態宣言中のため、セミナー、面談ともに、Zoomによるオンラインで実施をしました。
 結果的に移動時間等の低減も図ることができました。
・名称は社内で認知しやすい“キャリア・プランセミナー“という名称で実施しました。
・参加者は自宅や会社などリモートで受講したため、機器の準備や接続不具合などへの個々の対応に
 事務局、受講者ともに苦労しましたが、オンラインでも対面とそれほど遜色なく実施できました。
 また、面談はスマートフォンでも対応を可としその有効性も確認できました。
・受講者にアンケートを実施し、キャリアコンサルティングを受けた感想の自由意見を分析し、
 傾向を観察するなど今後に繋げていきます。

セルフ・キャリアドックの効果は何ですか?

ジョブ・カード作成とキャリアコンサルティングの満足度95%以上!
主体的キャリア形成支援のスタートラインに立つことが出来ました

ジョブ・カード作成とキャリアコンサルティング面談が有益だったと95%以上の受講者が回答し、
「今まであまり考える機会がなかったキャリアについて自分で考えることで、
 将来のキャリアや自分のやりたい仕事について考えるきっかけになると思いました」
「自分の大切な価値観やモチベーションの源に改めて気づくことができました」
など、多くの気づきがあったようです。
試行導入実施の目的である “主体的キャリア形成支援”のスタートラインに立てたと思っています。
一方、導入コンサルタントから、面談の全体傾向とそこからみえた課題と今後の取り組みの提案を受け、
これまで会社として認識出来ていなかった課題にも気づくことができました。
これまでのアンケートなどでは拾いきれない貴重な情報として改善につなげていきたいと思います。

今後取り組む事項は何ですか?

主体的キャリア形成支援をするための制度化の推進
キャリアビジョンを実現するための支援制度の充実

・今回の受講者のベテラン・シニア層からの「もっと若いうちに受けたかった」という声を踏まえ、
 若手層(35歳前後)・中堅層(45歳前後)向けに、今後定期的に実施していくことを検討しています。
・当社の1万人を超える従業員一人ひとりに、どのような体制と順序で進めていくかがこれからの大きな課題です。
 他社との情報交換を行いながら、3~5年の長期計画として進めていく予定です。
 また、この取り組みの中で、既に実施している目標管理面談との関連付けや、それぞれの社員が描いた
 キャリアビジョンを実現してもらうための具体的なキャリア支援制度の充実も図っていきたいと考えています。