学校法人東日本学園 北海道医療大学
就活生・実習生・新入学生等の状況に合わせたジョブ・カードセミナーでキャリア意識と自己理解力を養う

活用テーマジョブ・カードを活用した就職指導
所在地北海道石狩郡当別町金沢1757
業種教育、学習支援
設立1974年
学生数学生数3,544名・職員数766名
導入の経緯
学生が主体的に自分のキャリアを考える機会を創出したい
毎年行われているキャリア・就職ガイダンスでは、各学部学科の就職活動の傾向に合わせた内容で実施されていましたが、すべての学生にとって最適な時期や内容で提供することに限界がありました。学生の関心の薄さから、参加率が20%前後になることもありました。このような現状を踏まえ、多くの学生にとって魅力的で有意義なガイダンスを実施する方法を模索してきました。
就職支援内容を検討していた際、令和5年度に福祉マネジメント学科3年生向けに「ジョブ・カードを活用した学生向けセミナー」を実施した北海道キャリア形成・リスキリング支援センターから、令和6年度の各学部学科のガイダンスを実施するにあたり、あらためて「ジョブ・カードを活用した学生向けセミナー」について提案を受けました。令和5年度に実施したセミナーでは、ジョブ・カード活用ガイドを使って自分の強みや価値観などの確認を個人ワーク中心に実施しましたが、令和6年度の提案では、シェアワークを通じて意見交換することで、自分では気付いていない強みを知ったり、自信を深めたりなど、より学生が主体的に取り組むことができると感じました。また、実習前や自己理解など、学生の状況に合わせた企画が可能であることが決め手となり、導入を決定しました。特に、学外実習に向かう学生が初日から自信を持ってスタートできるようなサポートが期待できるため、令和6年度も福祉マネジメント学科の3年生を対象にした「実習にも役立つキャリアセミナー」を依頼し9月初頭に実施しました。
取組内容と効果
楽しみながら自己理解が深められるよう、セルフワークとシェアワークを実施。他者との違いを知ることも学びに繋がる
セミナーでは、「ジョブ・カード活用ガイド」に掲載されているRIASECやスキル・マップなどのツールを使用し、自己理解を深めるためのセルフワークを実施しました。この過程で、学生は自分の強みや弱み、そしてやりがいを感じることについて整理しました。その後、シェアワークを通じて他の人の価値観についても知ることで、"自分を観る"ことについての理解を深める機会となったと思います。ジョブ・カードは自身で更新していける書式ですので、今後行われる実習での経験を通して発見することとなる新たな自分についても、振り返りと言語化を行いながら、各々がさらに自己理解を深めてもらえたらと思います。
今後の取組
実施対象の学年と学部の拡大へ
令和5年度以前に実施した他社提供の福祉マネジメント学科向けキャリアガイダンスの参加率は約20%でしたが、本年度実施した「実習にも役立つキャリアセミナー」は実務に直接関連した内容が学べるところに高い関心が寄せられ参加率が70%を超えました。また、参加した学生全員が「大変満足」または「満足」と回答し、満足度は100%でした。セミナーでは、基本マナーや自己紹介のポイントも教えていただき、学生の状況に合わせた内容で実施されたことが、参加率や満足度に反映されたと感じています。何よりも、学生たちが楽しそうに受講している様子が印象的でした。
今回ジョブ・カードを活用し、シェアワークが実施されたことで、自分自身を客観的に見つめる力を養うだけでなく、自分の言葉で自己を伝えるスキルを高められたこと、また他者の意見や経験から自己について新たな気づきを得ることができ、そこから学び合いの効果が高まり、コミュニケーションスキルの向上にも繋がりました。実習に向けて自信を持つことができたのではないかと実感しております。また、シェアワークを通じて得られたコミュニケーションスキルの向上や他者からのフィードバックを受けて自己理解が深まった状況を踏まえ、福祉マネジメント学科及び臨床心理学科2年生へのキャリア支援の一環として、一般企業を希望している学生向けに就職活動や自己理解など将来のキャリアビジョンを認識させるためのセミナーを10月末に実施しました。今後、他学部への導入も検討したいと考えています。