障がい者支援のニーズは年々増加・多様化しており、福祉サービスの需要が高まる中、当法人は人手不足や高齢化等の課題を抱えています。若手職員の定着や個々の職員の力を最大限に活かせる組織へ成長するには、現場で必要な知識・スキルを高める学びの機会の提供や、独自のキャリアパス制度の策定など、人材育成に一層力を入れた施策が急務となっております。キャリア形成・学び直し支援センターより、キャリア支援の専門家から助言や指導をいただくジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングの機会がある事を知り、今後の制度構築の参考にするため導入を決めました。

組織内の円滑な人間関係の構築と、コミュニケーションを通じた組織活性化の先には、業界全体の課題でもある「サービスの質向上」が期待できます。職員の意識向上を促すことは、当法人の重要な役割と捉え、まずは、組織の上層部へ先立って理解と意識変革をしてもらう目的で、各施設長と、現場リーダー層の主任・副主任計30名に研修を実施しました。
ジョブ・カードの作成ワークでは、過去の経験や実績、現在の仕事の意義や課題、今後の目標やキャリアについて自己理解を深めた上で、キャリアコンサルティングを行いました。

キャリアコンサルティングを受けた職員からは、ジョブ・カードを活用し自己理解が進んだ中で、「改めて障がい者支援の仕事が好きだと気付いた」「資格取得も頑張りたい」という感想が聞かれ、満足度も大変高く、仕事に対する意識の向上を感じました。一般職員に向けた研修やキャリアコンサルティングの実施も検討中で、法人としても、定期的なキャリア研修や個別面談により、人材育成制度のヒントも得ることで、制度構築に向けた良い足掛かりとなりました。更なるサービスの質の向上に向け、今後も継続して取り組んでいきたいと思います。